日本人の死因別死亡率の推移をみますと、日本ではがんによる死亡率が増加の一途を辿っています。心臓病、脳卒中を大きく引き離し、現在、がんが、死因の1位になっております。2人に1人ががんになり、3人に1人ががんで死亡する時代で、この割合は増え続け、近い将来2人に1人ががんで死亡する時代になると予測されています。
肺がんに対する標準の手術方法というのは、肺葉切除、及び縦隔リンパ節郭清というのが標準です。 肺は右に三つ、左に二つの大きな風船に分かれています。その風船一つ一つが肺葉という名前がついておりまして、左右の肺の間にある組織を縦隔といっております。
放射線は,正常細胞にも損傷を来たしますが、正常細胞のほうが損傷からの回復が早いため、がん細胞により大きなダメージを与えることができます。 この正常細胞とがん細胞の放射線に対する感受性の差を利用して放射線治療を行っています。
内視鏡検査や手術で採取してきたがん細胞を顕微鏡で見ると、肺がんの細胞は多彩な顔つきを持っていることが分かります。こういったがん細胞の顔つきのことを「組織型」と言います。さらに非小細胞肺がんは「腺がん」、「扁平上皮がん」などに細かく分類されていきます。
肺がん自体、タバコがリスクの一つとなりますが、特に小細胞肺がんはタバコとの関連が強いとされます。 一般的に小細胞肺がんは進行が早く、転移もしやすいと言われています。そのため、小細胞肺がんの診断がつくときには進行していることが多く、治療として手術適応になる方は少なく、化学療法が治療の中心となることが多くなります。
化学放射線療法というのは、化学療法と放射線療法を同時に行う治療法です。この治療が適応となるのは、局所進行肺がんの場合で、肺がん全体のおよそ15%を占めています。
緩和ケアはいつでも受けられるケア、そして、利用して頂きたいケアなので、緩和ケア病棟でしか受けられないケアではありません。つまり、かかりつけのクリニックや地元の病院でも受けられるケアですし、もちろん、自宅で受けることもできます。